夢で逢いましょう

明け方の浅い眠りの中で主役を演じる君は、
僕の意思でどうにでもなるはずだというのに、
一定の距離を保って触れることができないまま遠く、
もどかしそうな笑みを浮かべていた。

いつも通りの時間に目覚めた僕は、
その微笑みの続きが気になって、また目を閉じる。

じめっとした暗闇で少しの間微睡んでいると、
見ていた夢と同じ、白のワンピース、
露光が多くて、輪郭が曖昧にぼやけて光る、
風景に溶けていくような華奢な君と、また出逢うことができた。

去り際、君は仕事に行くことを嫌がり、
反抗的な涙を浮かべた。

 

午後、東京から大阪へと向かう新幹線の中で、
画面越しのステージを見つめる。

心が震えて、距離が近づいていく感覚と、
物理的には遠ざかっているという身体の感覚が混じり合い、
現実では無い空間に存在しているような気分になる。

無観客という枕詞が付けられているけど、
僕は確かに心が動いた、1人の観客だった。
次に会えた時、きっと言葉が足りなくなるほど話したいことが増えているだろう。

綺麗になったね。
笑顔が増えたね。
歌声が強くなったね。

支えは、接点があるから支えになる。
その見えない点は、どんなに距離が必要でも、
離れることはない一つの繋がりの形なんだよ。

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