狂いと悟り

2017年7月11日

狂うことと悟ることというのは、 とても近いところにあるんだろうなと思う。 狂うことを肯定した時に、 そこから数歩、距離を置いてみた時に、 客観視された狂いは悟りとなって頭の骨の内に共鳴するような心地よい音階を結ぶ。 この…

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見えない世界

2017年6月9日

この世界は光と影で構成されていて、 影を見れば光を見失い、 光を見れば、影の輪郭は曖昧になる。 その両方を上手く監視することは不可能なので、 僕らが存在している世界を、全て見渡すことは難しい。 だから僕たちは、見えないも…

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「運」の分解

2017年6月5日

運命はいつも後付けだ。 前から決まっていたような振りをするけれど、 人生は選択の連続だから、僕らは願っていた偶然のことを運命と呼ぶ。 後悔先に立たずという言葉と同じように、きっと運命も先には分からない。 どちらも同じなの…

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欲と別離

2017年5月29日

サヨナラを言いかけた君が、無意識にポケットの中の鍵を探すように、数秒間だけ思いを巡らせ別の言葉を選び直す。 僕らの日常の中で、別れ際に直接的な台詞を言うことは稀だ。 少しずつ君の背中が遠ざかっていくと、二人の間に距離と呼…

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平静

2017年5月23日

どんなに外側が静かな夜でも、 脈拍のリズムには生命が宿って、 日々の営みを雑音に変えていく。 興味のある風景だけを見ていたいけれど、 生息地を住民票に明記された僕らには不可能で、 一人一人が絶滅危惧種でありながら、 その…

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平行線

2017年5月12日

君が残す言葉の意味を、何も考えないようにしておこうと、停止線のようなものを引くことがある。 「止まれ」 考えるなという指令を、僕の脳が僕の脳自身に出していて、それは可笑しな話ではあるけれど、 君のことを考える場所と、僕自…

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君の続き

2017年5月9日

何気ないはずの景色が、急に胸を締め付ける。 故郷というのは不思議な場所で、 主観でしか見れていなかった自分自身を、ふと客観視してしまう瞬間がある。   想い出は、過去とは別のもの。 記録に残せば、正確に事実を残…

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愛の引き算

2017年5月3日

‪愛していることを伝えるときは、 自分がその対象にどれだけ愛されたいと思っているか予め差し引いておいたほうがいい。‬ ‪自分が愛されたい気持ちの方が強いなら、 あなたが誇らしく思う相手への愛情は、 ただ醜いだけの求愛行動…

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恋人以上友人未満

2017年4月27日

僕の隣を一時的な居場所にしてぼんやりと歩く君は、僕とは違う方角に視線を向けながら、あてのない風景をやり過ごしていく。 僕も同じように景色を無機質化して意味もなくただ眺めているから、時折消えてしまいそうになる時間をためらっ…

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個体差

2017年4月23日

僕に寄りかかる君の体温は、どこか遠くにあるような温もりだった。 他人の弱みは能動的に見たがるくせに、 自分の弱さには目を伏せるどうしようもない生命体。 弱さは空白にしておいて、それを埋めるように言い訳を吐き、取り繕うため…

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