記憶 親友 2017年3月9日 君はいつも物質的な何かを持たなくて、 好奇心の赴くままに、目を輝かせた。 こんな嘘ばかりの僕に、 「はらだくんはすごいね」と、雲ひとつない笑顔で声をかける。 たった一度だけ喧嘩をしたのは、 クラスで育てた一番大きなへちま… 続きを読む
記憶 泥缶 2017年3月4日 僕は産まれて間もなく高熱を出した。 あまりに小さな身体に帯びた発熱は、母を不安にさせるには十分だった。 早生まれのせいもあって、幼い頃は体力が人より追いつかなかったし、 父の厳格な教えを守って、体力をつけるために、運動部… 続きを読む