慣れと忘却

これまで当たり前だったことが突然変わることに気がおかしくなるのはいつも最初だけで、

いつの間にか慣れて忘れてしまう。

自分よりも、脳の方が単純にできてるなんて、

何だか笑っちゃう話だよね。

 

辛いことがあると忘れたいって強く思うけど、

その痛みを癒す力は本当は存在しなくて、

きっと、慣れることと忘れることが同じ意味なんだ。

 

幸せも同じ。

慣れていくことで忘れてしまうんだよ。

 

続ける才能がある人は、

慣れへの恐怖心がある人だから、

案外、神経質な性格かも知れないね。

 

続けることは大変なことだよ。

脳が先に慣れちゃうんだから。

 

僕の脳が勝手に学習できなくて、全てのことに新鮮な感覚で接することができたらと思うけど、

そんなことでは僕たちはお箸を持つことすらできなくなるから、

もしかしたら、幸せと引き換えに、

覚えることを知ってしまったのかもね。

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