息を吸うには、あまりに空気が澱んでいて、
息を吐くには、恐れ多いほど、辺りの空気が澄んでいる。
息苦しいのは、私が空気を嫌っているからではなくて、
本来、私はつつがなく、空気を身体中に取り込んでいたい。
隣の芝生が生み出す酸素は、
私にとっては不純物の塊で、
私が吐き出す二酸化炭素は、
その芝生を枯らしてしまう。
どうやって息をすればよいのでしょう。
貴方のいきざまは、とても目障りに映るように、
私のいきざまも、きっと同じなのだろう。
安らかに息をひきとる、その日まで、ずっと、つつがなく。