「あっ」という感嘆詞に、
再会の続きが繋がる音が聴こえた。
出来事が複数あれば、点が線となりストーリーが生まれる。
それが、君と二度目に会う理由だったのかもしれない。
君が見せた掌には、
生まれた証の複雑な線画が浮かんでいて、
僕は君の心を垣間見たような気分になる。
信号が青だった。
だから僕は、この横断歩道を渡った。
大人になって思い出す通学路の匂いのように、
この道はいつか、慣れた空気を纏うかも知れない。
いつか君と自然に話すことができたら、
帰り道は少し遠回りをして、
見慣れない景色を一緒に見よう。
時間は巻き戻せないけれど、
僕らは、時を進めることが許されているんだ。