自己成長の意欲が強い人は全く成長しない。 本当の成長は、人を育てる力を持つこと。 相手が成長する姿を見て、自分も成長するんだよ。甘えんな。
生きるのに必要なものを極めて限定すれば答えは何なのかと、 ふと、立ち止まり考えるとき、 この「時間」というものを失えば、 私たちは存在しないことになるのかしらと、不思議なことを思い浮かべる。 この時間という連なりが余りに…
自らの短所を本質的に理解している人は、 その点を埋めてくれる長所を持つ他人に惚れることができる。 惚れるほどに、短所と自覚する椅子を、 長所の人に明け渡すことができる。 一方で、自分の長所しか見つめられない人は、 同じ長…
この有り様は、僕の目から見れば明らかな失敗だ。 正直に言うなら、君は僕の想定通りに失敗をした。 ミスを犯したわけではない。 あらゆる些細なことが、 君が失敗をすることを示していたし、 最も重大なことは、君が失敗の味を知ら…
偽りがひとつも無ければ、君はそれを美しいと呼ぶだろうか。 永遠と、儚さのどちらが、僕の心を満たすだろうか。 目的地のない地図はいつも未完成で、 自分の現在地だけが、赤色のピンで僅かに進んでいく。 それは、狭い画面の中では…
ところで、なぜ私たちは見えるのか。 視覚から伝達され瞬時に脳内に現像する、 その仕組みを持つのか。 もしかしたら、暗闇を嫌悪したのかもしれない。 光の存在に、俄かに気づいたのかもしれない。 「見える」というのは不思議なこ…
息を吸うには、あまりに空気が澱んでいて、 息を吐くには、恐れ多いほど、辺りの空気が澄んでいる。 息苦しいのは、私が空気を嫌っているからではなくて、 本来、私はつつがなく、空気を身体中に取り込んでいたい。 隣の芝生が生み出…
二十代の頃は、いちいち全てのことに理由を求めていた。 納得できないことは、やりたくなかったし、 この世の中で起きることは、全て因果論で成り立っていると思っていた。 三十代、自分の息子が生まれて、歳をとり、 僕はいつの間に…
いただきます。 ごちそうさま。 味わいとは、 味覚だけではなく、 あらゆる感覚から知覚する。 感覚を知る行為こそが、 味を知るということなのだろう。 そしてその情報は、 僕たちの脳という未知の倉庫に蓄積されていく。 取り…
心を探す迷い道で、人は躰に溺れる。 躰に実体を求めるほどに、心は幻像となり霞んでいく。 愛や恋が本物であることを証明するには、偽物の存在が必要だ。 だから平気な顔で、人は浮気愛に歪んだ喜びを見出す。 嘘をつくことは、真実…